ピート・バーンズが心不全で死亡した。彼の年齢は57歳と若く、ついこの間までテレビ番組に出演しては魅力的な歌声を披露していただけに驚く。
10歳以上も年下のマイケル・シンプソンという男性と再婚したが、浮気を重ねる夫にみかねて離婚した。
ピートと言えば『デッド・オア・アライブ』というバンドのボーカルでもあったが、80年代はディスコで必ずと言っていいほど彼等の曲が流れていた。90年代になるとその勢いは衰退し、あまりテレビで見かけなくなる。
30歳になった頃から唇の厚みが増したが、どうも、その頃からボトックス注射を打っては唇を厚くしていたようだ。
その顔が驚くほど変わったのは、40代になってから。姿を見かけなくなったと思ったら、ピートは美容整形にハマりまくっていたのだ。でも、元々誰よりも美貌の持ち主であったから、さほどいじるところはなさそうだが、いつまでも美しくいたいと思うあまり、医師が進める全ての整形を受けてしまったようだ。
でも、その美容整形をした医師は下手くそで、綺麗になるどころか、顔面崩壊にまでピートを追いやってしまう。もうどうにか治したいと、家から著作権、印税まで売り払い、貯金も使い果たしてしまった。
ピートは唇が薄い方だったからそれを気にしていたのか、もっとセクシーにしたいとジェル注射を選んだ。美容整形は依存しやすいものだが、彼もまた依存し、もっと厚くとジェル注射を繰り返したことで、歪な形の唇になってしまう。
この美容整形で肉芽腫という腫瘍ができ、この腫瘍が血管に流れて移動した。これが血管を詰まらせ、腎不全となってしまう。
ピートの死因は急性心不全だが、50代になってからふくよかな体型になったあたりは、肥満が関係しているのかもしれない。肥満は糖尿病や心臓病、高血圧の原因にもなる。
前に腎不全を起こしているから、健康な人よりも心臓を含め、臓器も弱っていただろう。
あれだけ華々しく輝いていた女性よりも美しかったピートの最後は、なんとも気の毒な結末を迎えてしまうことになってしまった。