山田孝之は鹿児島県出身の顔の濃い役者だ。30代になってからは髭を生やし、渋さのある演技をするようになった。
20代の頃は爽やかで優しい演技をする俳優で、『世界の中心で愛をさけぶ』では、心の清らかな青年の役を熱演している。
ガラリとイメージを変え、最近では缶コーヒーのcmでダンディでちょっとずる賢い役を熱演する。そうかと思えば、顔に星の形の被り物を被っては、渋い顔をするおちゃめな役もこなすようになった。
とてもパンチのある顔だから、1度見ると強烈に目に焼きつく。良い役ばかりではなく、『闇金ウシジマくん』では、情け容赦のない闇金業の親分役もこなす。
私生活では2006年にモデルのCHIHOとの間に子供をもうけたが、結婚はしなかった。2012年に7歳年上の女性と結婚し、男の子供が生まれた。
高校受験は受けたが、自分にはその気はなかった。でも、受験会場に行ったはいいが、寝てしまい、試験を受けずに落ちてしまった。そんなことあるかい!と思わずツッコミたくなるが、会場にいた半分ほどの生徒は寝ていたというのだから、本当らしい。
それにしても、髭を生やしてからどんどん仕事が増えていくあたりは、阿部寛や竹野内豊に通じるものがあるのかもしれない。
でも、自撮りした顔は疲れきったモサモサっとしたおじさんで、とてもタキシードを着て凛々しく女性を助ける俳優には見えない。どこかもの悲しげな表情をしているのも、哀愁が漂う。
お金が良い仕事よりも自分が納得でき、興味が湧いた仕事をしたいと言う山田は、ますます良い演技を見せてくれるベテラン俳優になるかもしれない。