日中は多くの車や人が通る博多駅前2丁目の道路に、まるで隕石が落ちたかのように大きな穴が開いてしまい、通行止めとなっている。
今までに道路の陥没事故は何度かあったが、街の中心部で、これだけの大きな陥没は初めてではないか。
朝5時15分頃に道路が崩れ始めたと言うが、これが2時間後のラッシュ時間であったらと思うとゾッとする。
幸いにも、70代の女性が転倒したが、穴の中には落ちずに助かっているし、落ちた電柱の隣に立っていたという男性も逃げることが出来た。
深さ15メートル、直径30メートルにもなるこの巨大な穴は、左右に立つビルの下にまで達し、もしも建物を支える柱が無ければ、建物は前に倒れてしまっていただろう。
穴のすぐ目の前に建つビルの1階には営業中のコンビニがあるが、もうドアからは出入り出来ない状態となっている。周りのビル10棟の中に居た人々には避難所に移動させた。
ガスも電気も水道も使えない状態であるし、建物自体もいつ倒壊してもおかしなくない状態に、当分は営業が出来ないだろう。
この陥没事故の原因は、地下で行われていた堀削工事中であるトンネル内に土砂が流れ、地上の道路が陥没したという。
恐ろしいのは、水道を止めても、下水道菅の破損でそこから大量の水が流れているところだ。
陥没から7時間後には、まるで池のようになってしまっている。きっと現場は臭いが酷いだろうし、大量の汚水を取り出すのも大変な作業になるだろう。
道路の陥没だけで100人以上もの市民が、この寒い中、公園に避難しなければならない事態は、重くみなければならない。
トンネル工事を請け負っていたのは東京の大成建設であるが、この建設会社には色々な噂がある。独裁的な設計スタイルで、デザイン力が伸びない。
現場では金が無いからと言われ、特に土木工事の現場で働く人の仕事の質も下がり、投げやりな仕事をしてしまう。
下請けに圧力を掛けては工事費を2割ほど安く見積もるが、正社員は給料が良いと矛盾している。施工図作成や打合せが外注員、現場監理は外注社員というところも気になるという。
現場の監督は勝手過ぎて、腕のある職人でも思い通りの仕事が出来ないと嘆いている。
今回の事故も、もしかすると、こういったことが原因で起きた人為的なミスなのかもしれない。
それにしても、ビルの倒壊が心配だ。