奇抜さで人々に壁を乗り越えるヒントを与えた親日家のデヴィッド・ボウイ♪

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2017年1月から4月に東京の寺田倉庫G1ビルで、全世界をその奇抜さのある姿と曲で虜にしたデヴィッド・ボウイの大回願展が開催される。当時デビッドが着ていた衣装や貴重な写真も展示される面白い展覧会だ。

1970年代に突如流星のごとく現れ、音楽業界に新風を巻き起こした彼は、奇妙なメイクにモードを取り入れたファッションに身を包み、個性的な歌で人々を魅了した。

彼は2人の女性と結婚しており、1人目はクールで中世的な雰囲気のあるアンジー・ボウイという白人女性だった。2人目は褐色の肌が美しい黒人の女性イマン・アブドゥルマジドで、モデルをしていた。この2人の共通点は、デヴィッドよりも背が高いこと。ハイヒールを履けば更に高くなるが、デヴィッドは細身でツンとした女性が好みのようだ。

親日家でもあり、YOSHIKIや黒柳徹子、沢田研二らと対談をしている。大島渚監督の人気作品でもある『戦場のメリークリスマス』には、ビート武や坂本龍一と共に俳優として出演した。ギタリストの布袋とのコラボステージは高評価であった。

1人目の妻との間にもうけた息子のダンカン・ジョーンズは映画監督の仕事をしているが、18ヶ月もの闘病生活を送った父親との思い出は、「俳優の父親と一緒に映画のセットにいた時が楽しかった」と言う。父親からは”クリエイティヴな衝撃を貫く”ということを教わり、今の仕事に役立っているようだ。

両親は精神に異常があり、兄は若くして自殺をしているが、デヴィッドもどこか情緒不安定なところがある。そんなところが、どうも奇抜な発想に表れているようだ。

右と左の目の色が違うが、この原因が学生時代に1人の女性を奪うために喧嘩をして失明したというのだが、なんてハードな恋愛をしてきたのだろう。

デヴィッドは常に『死』と『永遠』について考えており、曲にもどこかそのテーマを彷彿とさせる部分が感じられる。彼の死はガンで、69歳で亡くなった。その死は早いと言えば早いが、充実した人生は、決して短いものではなかっただろう。

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