日本には、左利きの人が1300万人もいるという。日本の人口の10%もの人が左利きとなる。
大抵の人は右利きだから、会社に行っても、施設に行っても不便とはあまり感じることはないだろう。
それは、右利きの人のためになんでも考えて作られているから。
例えば、電化製品を見て欲しい。
電子レンジやオーブントースターなどは、レバーが右の方に付いてはいないだろうか。
だから、右手をスッと伸ばせば簡単にレバーを回すことが出来るのだ。ところが、左利きの人は、体を捻らないと上手くレバーが回せない。不自然に上半身を傾けないと捻り難いのだ。
公衆電話の受話器も左側にあるが、左手の人は左手で受話器を持てば、利き手ではない右手でボタンを押さなければならないから押し難い。
100人の左利きの人に苦労したことはあるか?と聞けば、実に64%もの人が「はい」と答えている。
10代の頃に特に苦労している人が多いのだが、定規を右手で持ち、左手で鉛筆を持って線を引く時に手が邪魔で上手く線を引けないのだという。また、日本語には左利きでの『はね』『はらい』がなく、苦労した人もいる。
成人してからも何かと大変で、パーティに参加すれば左隣の人のドリンクを飲んでしまうし、投入口が右にあるからパチスロではコインを入れ難く、落としてしまう。
そんな左利きを右利きに変えるよう注意された人は62%もおり、高齢の人では、「右手を使うのが当たり前だから変えなさい」と言われる人が多い。
それでも6割の人が「左利きに生まれてきて良かった」と言うのだから驚きだ。なぜに良いのかと言うと、「芸術的なセンスがある人に見られるから」とか「右利きも練習したら両手が使えるようになったから」という。
どうして左利きになるかは、遺伝子によるものが大きい。親の利き手が左手であると、その子供も左利きになる確率が高くなるのだ。