オレオレ詐欺の件数が増えている。自宅に居るご老人を電話1本で簡単に騙し、指定した銀行口座に多額の金を振り込ませるのだ。
息子を装い、嘘の話をしては信じ込ませる。近頃は、娘に成りすましては電話を掛け、振り込ませる手口も増えているという。
このオレオレ詐欺は、ほとんどが20代から30代という若い世代が行っており、被害者に息子がいることを事前に調べた上で電話を掛けるのだ。
それにしても、1000万円もの小切手が入ったカバンを持ち歩く息子の仕事は普通ではないだろうが、それをサラリーマンの20代の息子を持つ親が信じてしまうのだから気の毒だ。
まあ、遺失物保管センターから電話が掛かってくれば、いくら冷静な判断の出来る人でも信じてしまうのだろう。
そんなオレオレ詐欺対策の為に、警察が振り込まないようにチラシを配ったり、銀行でも怪しいと思えば声を掛けて未然に振り込ませないように注意をしている。
しかし、今度はまた一風変わったオレオレ詐欺が出てきたのだ。なんと、人妻を妊娠させてしまったから、その示談にまとまった金が必要という、なんとも複雑化したオレオレ詐欺が増えてきている。
この詐欺には弁護士が出てくるのだが、どうも、この弁護士とトラブっているかのように装い、あと80万円が必要だと泣きつくのだから実に巧妙だ。
あたかも病院にいるかのように、バックからは病院内でよく聴くアナウンスまで流れるのだから嫌になる。
こういった詐欺を”特殊詐欺”と言うのだが、他にもアダルトサイトの有料サイトの利用料を要求したり、融資保証金詐欺で保証金名目での金を請求する詐欺もある。
気をつけたいのが、還付金詐欺だ。税務署や年金事務所からの職員を名乗り、税金等の還付金があるから、手続きがあるかのように騙すのだ。
全国の被害件数は1万3824件で、東京だけでも67億円以上もの被害額になっている。
いくら呼びかけてもオレオレ詐欺の被害は減らない現実に、警察も頭を抱えている状態だ。