韓国の朴大統領の40年来の親友の女性が逮捕された。長年に渡り、国政介疑惑が持たれている。
陰の実行者と言われているこの崔順実氏は、朴氏よりも5歳ほど年下になるが、民間人で権限がなく、安易に出入りできないはずが、簡単に大統領の部屋に入り、助言をすることができた。大事な機密文書なども手に入れては容易に中身を見たこの行為は、大統領記録管理法違反にあたる。
人事にも外交にも、更には文化振興策にまで口を挟み、制策決定にも関与していたとは、言語道断である。
大統領府を後援する財団にも手を出していたようだ。態度もでかくなり、セキュリティガードには顔パスができないと怒りを露にし、そのガードマンを左遷させるという強行も見せたという。
しかし、いくら自由に機密書類を手に入れられるとはいえ、やはり仲間がいるからできたようで、制作調整首席秘書官やこの崔氏に近いという実務担当者も更送している。
この事件に対し、国民は集会場に2万人も集まり、大統領の退陣を求めた。そんな怒りを露にする国民に対して、朴氏は「許して」と懇願した。
集会場には拘束された崔氏に糸で操られている朴氏の姿をポスターにしたものを持ち、「大統領辞任！」と叫んだ。
しかし、朴氏という人は与えられた仕事は最後まできちんとこなす人だから、簡単には大統領を辞任しないかもしれない。でも、あと1年以上もの任期を全うしたとしても、国民の信頼を取り戻すことはできないだろう。
大型船沈没事故でも関係者が国を支えていた人物と知れば曖昧にしただけに、国民の不信感は決定的なものになってしまったようだ。
これからの韓国の政治はどうなってしまうのか、行方が不安だ。