電通に勤めていた東大卒の高橋まつりさんが24歳の若さで自ら命を絶ったことについて、捜査のメスが入った。この広告大手代理店の電通は、過去にも入社して2年しか経たない男性社員が過労によって自殺している。
寝不足で眼が充血しているというのに、そこをなじる上司は社員を見下しているし、働くための道具にしか見ていないようだ。入社したての若い社員は文句が言えないことをいいことに、無理な仕事を押し付ける。
高橋さんは自殺する2ヶ月前に、母親や友人に「限界」という気持ちを書いたメールを50通も送っている。もし、できたなら、この段階で母親や友人が一丸となり、会社に乗り込んで訴え、辞めさせていたなら、自殺はしなかったかもしれない。
それにしても、この電通という会社は業務の増加と人数不足に苦しんでいたとあるが、この不景気に、よく仕事がたくさんあるものだ。
この会社の歴史は古く、明治時代から続く有名企業でもある。社員の気になる月収は30歳で平均96万円、年収にすると最低でも1118万円ほどにもなるという。
かなり高い給料を貰えるわけだが、そう考えると、過酷な労働を強いられても仕方がないのかと思ってしまい、なかなか辞められなくなるのだろう。
社員の中にはコネで入社している者が多く、なぜかここの男性社員は女子アナにモテる。こんな電通で働きたいという人は多く、期待を胸に入社するのに、働けば酷い扱いをされるなんて、なんだか気の毒だ。
この電通には十戒のようなものがあり、
”殺されても放すな、目的完遂までは”
”頭は常に「全回転」”
という読むだけでも疲れそうだ。
どうも、”歴史がある”というプライドが、ついつい厳しさを求めてしまう社風にしてしまったのかもしれない。