伊藤美誠は2000年10月21日生まれの若い卓球選手だ。静岡県磐田市の出身で、リオ五輪では女子団体で銅メダルをとっている。
両親が卓球選手で、伊藤は2歳の時に卓球の練習を始めた。自宅のリビングには卓球台があり、毎日、母親を相手にラケットを持っては、ベストなフォームを身に付けた。
深夜まで泣きながら練習をさせられたことがあったが、それが伊藤の精神力を鍛えることになったのかもしれない。
伊藤の型のないスタイルは、どうも、母親が関係しているようだ。実践を意識しては閃いたまま打つのだが、それが他の選手にはないほど自由。それを観た人は「ちゃんと教育した方がいい」と抗議の電話をするが、結果を出しているのだから、優しく見守りたいところだ。
”打倒中国”と小学生の時に心にキメた。関西卓球アカデミーに入り、そこでますます卓球の腕を磨く。”天才卓球少女”と呼ばれる伊藤は、一定のコースでラリーをする時は、コースを変えることがない。
大舞台では緊張しないからこそ、世界の強豪と戦っても微動だにしない。ラケットを持って構える表情は実に凛々しく、俊敏な動きは、福原愛も上回るところだ。
それにしても、伊藤はおでこが広い。青春の証か、そのおでこにはニキビがある。でも、あえて隠さず前髪を横に流している髪型にしているところが、なんだか、自分のポリシーを貫く人なのだろう。
そんな伊藤を支えるのが食事だ。ステーキが好きだから、それがスタミナ源となっているようだ。トロも好きと言う。ストレスや疲れが溜まった時には、K-POPを聴いては癒し、力を貰いたい時には三代目J Soul Brothersを聴く。
まだまだ若さ溢れる10代で、これから卓球選手として大きく活躍してくれるに違いない。