『民王』で草刈正雄演じる蔵本の娘役として重要な役どころを見事にこなした知英は、元KARAのメンバーだ。韓国名はジヨンと言い、グループでは最年少として10代の頃から活躍した。当時は16歳には見えないほどとても大人っぽく、色気のある女性で、日本的な顔立ちで日本でも人気を集めた。
それにしても彼女の経歴を知らない人は、民王を観てもまったく韓国人とは気が付かなかったのではないか。それだけ日本語をスラスラと喋り、自然な演技をしていたからだろう。
努力家の知英は、独学で日本語を学んでいる。その方法は、日本のドラマや映画を何度も観ては喋り方やリアクションを学ぶのだ。アニメやマンガを読み、漢字やひらがなの読み方も学んだ。でも、あれだけ日本人のように完璧なイントネーションで話すのだから、相当の時間をかけて濁音と清音の使い方も身に付けたのではないか。近頃は日本語の字幕も付けて、ドラマや映画を観て学んでいるという。
日本で気合を入れて女優を目指したいという知英の意気込みが感じられる演技は、実に感服する。彼女が今まで出演した日本のドラマでは、大人気アニメの『地獄先生ぬ~べ~』や『暗殺教室』など、出演しているドラマは少ない。でも、その見た目の美しさから、1度観るとなかなか忘れられないお色気ムンムンのビッチ先生など、パンチのある役を演じる。
2014年8月頃から日本を拠点に生活し、現在は子猫のレオンとの生活を楽しんでいる。知英の日本愛は高校で日本語を専攻していたことからもよく分かる。
なんだか、そんな彼女を応援したくなる。これからもドキドキする演技でお茶の間を魅了してほしいものだ。