将棋界に激震が走った。なんと、14歳のプロ棋士が誕生したのだ。その名も藤井聡太と言い、最年少の将棋士が誕生したのも62年ぶりとなる。3日、第59回奨励会三段リーグ戦の最終日となり、大橋貴洸三段と14歳の藤井聡太三段が四段昇段を決めるリーグ戦で対戦した。
見事、藤井が勝ち、中学生昇進を決めた。過去には中学生で昇進したのが羽生善治や渡辺明竜王などがおり、彼は5人目となる。
将棋会館で王将と書かれた大きな将棋の駒を持っては、ニコニコっと優しい笑顔を見せる彼はとっても嬉しそうだ。
そんな藤井新四段は愛知県に住んでいる。5歳で将棋を覚えたというのだが、祖母から将棋を教わったというのが驚きだ。どんな知的な人なのだろう。10歳の時には6級で杉本昌隆七段下で関西奨励会に入っている。なかなか10歳で大人の世界に入り込むのは大変だが、将来を見据えて早めに入ろうと思ったようだ。
昇段できたから一息つけるのかと思いきや、10月以降には公式戦にも出場するというのだから、なんとも意欲的だ。次は名人戦となり、順位戦も控えているが、持ち前のマイペースさでクリアすると思う。来年開幕する第76期よりC級2組に参加する中学生の藤井新四段を応援したいものだ。
加藤一二三九段が言うには、ライバルがとにかく多いから勝つのは大変なことだが、藤井は基礎がしっかりと出来上がっているから、そこに将棋に対する姿勢をどんどん学び、伸ばしていってほしいと応援する。
そんな現役最年長の加藤と最年少の藤井新四段との対戦が大変に見ものだ。
将棋は頭の回転が速くないとなかなか勝つのは難しいものだが、国立大学附属学校の併設型中高一貫校で偏差値が65の名古屋大学教育学部付属中学校に通っている彼なら、ベテラン将棋士にも負けないだろう。
これからの活躍に期待したい。